過敏性腸症候群とともに

BSI(過敏性腸症候群)についてのブログ

IBSとジャイアントキリングの共通点 ~IBSについて知ろう~

ご覧いただきありがとうございます。

 

モンスリーさんです。

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本日はIBS診断基準についてお話していきます。

なぜそんなことを書くのか。

それは、自分のこのお腹の不調の正体はいったい何なのか。

それを知ることが、治療への大事な一歩となるからです。

まずは敵について知ることが、最も大事なことです。

 

ジャイアントキリング」というサッカー漫画の主人公に達海猛という監督が登場します。 

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ストーリーを一言で説明すると、達海が弱小チーム「ETU」の監督に就任し、強豪チームに次々勝っていくというストーリー。まさに弱者が強者を爽快に打倒していく、痛快な物語です。達海がどうやって自分たちより格上の相手を倒していくかというと、相手の弱点を的確に把握し、そこを上手くつくことによって自分たちの力を最大限に発揮します。つまり、相手をよーく知って研究することから始まっています。

 

前置きが長くなりましたが、私たちも、IBSという相手をまずはよく知ることが、この謎の腹痛を克服する最も大事なはじめの一歩となります。

この記事を読んで、まずは相手についてよく知ってもらえればと思います。

それでは行ってみたいと思います。

 

過敏性腸症候群の診断基準(ローマⅢ)

過敏性腸症候群
過去 3 ヵ月間,月に 3 日以上にわたって腹痛や腹部
不快感**が繰り返し起こり,下記の 2 項目以上がある
1.排便によって症状が軽減する
2.発症時に排便頻度の変化がある
3.発症時に便形状(外観)の変化がある
 *6 ヵ月以上前から症状があり,最近 3 ヵ月間は
  上記の基準を満たしている
 **腹部不快感は,痛みとは表現されない不快な感覚
   を意味する.

     金子 宏 後藤 秀実 日本内科学会雑誌 第102巻 第 1 号・平成25年 1 月10日 

                 過敏性腸症候群IBS)の病態・診断・治療より引用

 

  診断基準として上記のローマIIIが多く用いられているそうです。

  よくわかりにくいですが、1は出すと腹痛は落ち着く、2は回数が増えたり減っ

  たりする、3は柔らかくなったり硬くなったりすると言うことのようです。確かに

  トイレに行く回数が多い時もあれば、何日か行かない時もありますし、下痢だった

  り便秘だったりするので、よく当てはまっているなと感じます。

 

また上記の文献にはこんなようなことが書かれていました。

  診断の際には,主要な器質的腸疾患(大腸腫瘍,炎症性腸疾患)が除外されていな

  いといけない。つまり、機能性の疾患ということが分からないといけないんです

  ね。
  警告症状・徴候としては下記のものがあります。このような症状があれば器質的疾

  患が疑われますのでまずは病院で検査をすることが勧められます。

   ・発熱

   ・関節痛

   ・粘血便
   ・6 カ月以内の予期しない 3 kg以上の体重減少

   ・異常な身体所見(腹部腫瘤の触知,腹部の波動,直腸指診による腫瘤の触知、

    血液の付着など)
  
  あと、4つのタイプ分類がされています。

  ・便秘型

  ・下痢型

  ・混合型

  ・分類不能

  排便の回数よりも便の形で分けられ、便が腸を通る速さが反映されていますね.遅

  ければ便秘型。早ければ下痢型。速度変化が大きい場合は混合型となります。

 

 まだまだ、下部消化管症状のほかにもイヤーな症状がみられます。

  胃部膨満感,心窩部痛,食欲不振などの上部消化管症状や,多発する筋痛,易疲労

  感,頭重感,動悸,頻尿,月経障害などなど。羅列するだけでも嫌な感じです。

 更に、こんな精神症状まで。
  不安,抑うつ,緊張,焦燥など

 心の状態によってこのような症状悪化したり,反対に心理的な治療で改善したりす

 ることが多く,いわゆる心身症としてIBS患者を捉えることが必要な場合が多いそうで

 す。確かに、ストレスがかかると私は下痢しやすいです。

 

本日はこの辺で。

読んでいただきありがとうございました。